スパコン「京」の運用終了により、蓮舫議員が2009年の事業仕分けで発言した「二位じゃダメなんですか?」が再び注目されています。
この発言の真意や背景について再整理します。
蓮舫議員の「二位じゃダメなんですか?」の背景とは?
スパコン「京」は、2012年に本格稼働を開始し、2020年8月30日に運用を終了しました。
このスパコンに関しては、2009年の事業仕分けで蓮舫議員が「二位じゃダメなんですか?」と発言したことが有名です。
この発言がどのような議論の中で飛び出したのか、その背景を掘り下げます。
事業仕分けの概要と次世代スパコン事業
2009年11月、民主党政権下で行われた事業仕分けの対象となったのが「次世代スパコン事業」です。
この事業は、世界最速のスパコンを開発することを目指し、1秒間に10ペタフロップスの計算性能を持つスパコンを開発するために約1150億円の予算が投入される予定でした。
しかし、事業仕分けでは以下のような問題点が指摘されました。
- 開発の目的が不明確: スピードだけを追求することが目的化していないか。
- 利用者の利便性: スパコンの使い勝手が重要であり、スピードだけでは不十分。
- 産業界のニーズ: 本当に10ペタのスパコンが必要なのか。
発言の真意とは?
蓮舫議員の「二位じゃダメなんですか?」という発言は、これらの問題点を背景に出されたものです。
議論の中で、なぜ世界一を目指す必要があるのか、その具体的な理由が示されなかったため、蓮舫議員は疑問を呈したのです。
スピードだけを求めるのではなく、利用者の利便性や実際の利用価値を重視すべきだという趣旨でした。
専門家からの指摘と事業仕分けの影響
事業仕分けの議論では、専門家からもスピードだけを追求する意義に疑問が呈されました。
例えば、東大名誉教授の松井孝典氏などが、スパコンの利用価値についての議論を深めるべきだと指摘しました。
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仕分け後の計画変更
事業仕分けの結果、スパコン事業の予算は大幅に削減されましたが、その後、文科省は開発計画を見直し、利用者視点を重視する方向に転換しました。
2011年に完成した「京」は、当初の計画とは異なり、使い勝手の良さを追求した設計となりました。
スパコン「京」の成果と評価
「京」は2011年に世界最速のスパコンとしてランクインしましたが、その後は順位を下げ、2019年には世界20位となりました。
しかし、スピード以外の性能評価である「HPCチャレンジ賞」などでは高い評価を受け続けました。
利用者からの評価
「京」はスピードだけでなく、データ転送性能やメモリアクセスの速度において優れており、実際の研究において高い評価を受けました。
このことは、蓮舫議員の発言が全くの的外れではなかったことを示しています。
蓮舫議員の「二位じゃダメなんですか?」考察と感想
【再検証】蓮舫議員の「二位じゃダメなんですか?」とは?まとめ
蓮舫議員の「二位じゃダメなんですか?」という発言は、当時の事業仕分けの議論の中で出されたものであり、スパコン開発の目的や利用価値について再考を促すものでした。
この発言がきっかけで、スパコン開発の方向性が見直され、実用性を重視した「京」の成功へとつながりました。蓮舫議員の発言が間違っていなかったことは、後の成果からも明らかです。
蓮舫議員の発言は、スパコンの開発において重要な視点を提供し、結果としてより良い方向性を示したといえます。